守護戦機ドラゴンバスター 第三話 登校!アルトの受難!

 アルトが研究所に住み始めて、数日が経過した。
「それじゃ、行って来る!」
「うむ。ただ・・・君がドラゴンバスターのパイロットなのは・・・。」
「秘密、だな?分かってる!」
 アルトが、高校への道のりを自転車で走り出した。
 ルヴェイスからの攻撃が数日間無かったため、高校が再開されることになったのだ。
「気を付けてなー!」
 田野沢がそれを見送ってから、研究所に戻る。
「さて、わしはドラゴンバスターの整備をするかの・・・。」

 

 学校では、ドラゴンバスターの話題で持ちきりだった。
「なぁ、アルト!かっこよかったよなぁ!あのロボット!」
 クラスメートがアルトに声を掛ける。
「ああ。俺個人としてはスター・・・っと、あの拡散ブラスターが好きかな。
 まぁ、豪快に殴るのが一番だと思うけどな。」
 アルトがニヤッと笑う。
「ああ、あの時何度も殴ってたからな!お前も、すっきりしただろ?」
「ああ、もちろんだ。」
「この調子であの衛星もぶちのめして欲しいもんだ!」
 クラスメートが笑う。
「ああ、存分に暴れてほしいもんだ。」
 授業が過ぎ、昼休み・・・。

 

 一人の少女が高校へこっそりと忍び込んでいた。
「・・・白兵戦闘能力はアルトさんより私のほうが上のはず・・・しっかり護衛しなくちゃ・・・。」
 レイカだった。戦闘訓練を受けている彼女は、アルトより白兵戦能力は上、アルトの護衛の為に忍び込んでいたのだ
 しかし、始めてくる学校、アルトを見つけるのに昼休みまで時間がかかっていた。
「・・・いた!」
 レイカが、昼食と思しきコロッケパンを持ったアルトを発見する。
「アルトさん!」
 レイカがアルトに声を掛ける。
「レ、レイカ!?・・・どうしてここに?」
 アルトもレイカとともにこっそりと隠れる。
「護衛の為です。何かあったら大変ですからね。」
「・・・分かった。」
 校門前の公園でアルトは昼食を取る事にした。
 そこは、高校生以外にも周辺の会社員やその他、色々な人々が昼食や一休みのために集まってくる。
 少なくとも学校内で一緒に昼食を取るよりもは目立たないと判断しての事だった。
「そういえば、お前は昼食どうするんだ?」
「これ・・・。」
 レイカは、肩にかけていたバッグから異常に大きなおにぎりを取り出した。
「お手製か?」
 思わず聞く。少なくとも市販でこのサイズはないだろう。直径20cm程・・・かなりのサイズだ。
「・・・ええ。良く動くので、たくさん食べないと・・・。」
「成る程な・・・しかし、あちこちからの痛い視線を感じるのだが・・・。」
 アルトが苦笑する。
「・・・て、敵ですか?」
「いや、恐らくただの覗きだ。」
「え?」
「・・・この後は面倒覚悟だな・・・。」
 アルトがやれやれといった表情をする。
「おい、出て来い・・・コイツが警戒する。」
 アルトが言う。
「ちっ・・・気付いてたのかよ。」
 数人のクラスメートだった。
「覗きとは趣味が悪いぜ。取り敢えず、お前達の思っているような関係じゃねえ、とだけ言っとこう。」
(思っているような関係、とは?)
 レイカがアルトに尋ねる。
(ええと、要するに・・・彼女って奴だ。)
 その言葉に、レイカの顔がボッと赤くなる。
(ええ、確かに。そういう勘違いをして覗いていたわけですね?
 アルトさんが困った理由がわかりました。これからは表立っては接触しないようにします・・・ご迷惑をお掛けしました。)
(ああ、だが、何とかする。)
 アルトが、レイカの紹介を始める。
「んじゃ、紹介しとくよ。」
「天川レイカです。よろしく。」
 レイカが頭を下げる。
「・・・先回のあのロボットの戦闘で俺の家が潰れちまってな、今コイツのじいちゃんの所に厄介になってる。
 いや何、そのじいちゃんとロボットの事で気が合ってな。」
「へぇ・・・。」
「そう、という事で、そういう関係じゃありませんので、あしからず。」
 そう言ってレイカが笑う。
「だが・・・羨ましいじゃねえかこの野郎。こんな美少女と同じ屋根の下なんだろ?」
「・・・それが何か?」
 アルトがコロッケパンを食べ終える。
「なら、そういう関係になれるかもしれないって事じゃねえかよ。」
 一人のクラスメートの発言に、周囲のクラスメートが頷く。
「・・・はぁ・・・これだから男って奴は困る。」
 アルトがため息をつく。
「「「「お前も男だろ。」」」」
 クラスメートが一斉に言う。
「・・・ごもっとも。」
 アルトは苦笑しながら頷いた。

 

「レイカ、場所を移動する。」
「はい、アルトさん。」
 アルトとレイカが歩き始めると、後ろをゾロゾロとクラスメートが続く。
「・・・何か、ついてきてるんですけど・・・。」
「放っておけ。相手にするだけ面倒だ。」
 アルトが足取りを速めると、クラスメートもピタリとそれに続く。
 その後、そのまま公園を五十周ほどする羽目になった。
「・・・流石に、疲れてきたな・・・。」
 アルトが息切れを起こす。
「え?この程度で?」
 レイカが平然としている。
 その後方でクラスメートが息切れしている。
「・・・い、今のうちだ・・・。」
 アルトとレイカが、クラスメートからかなり離れた場所のベンチに座る。
「・・・よし、もう追っかけてこないだろう。」
「ふぅ・・・さて、残ったおにぎりを・・・。」
 レイカがおにぎりを完食した。
「・・・そろそろ昼休みも終わりか・・・。」
 アルトが時計を確認して呟く。
「ええ、では私はまたそこら辺に・・・!」
 レイカが、そう言いかけて止まる。
「・・・狂戦機の反応を確認・・・!」
「!!」
 空に、黒い狂戦機が三機ほど現れる。
「おじさま!ドラゴンバスターを射出お願いします!!」
 レイカが持っていた腕時計型ツールで田野沢に通信を送り、アルトを引っ張って走り出す。

 

 既にクラスメートも含め、民間人は避難していた。
「・・・行きます!!」
 射出されたドラゴンバスターへ、レイカがアルトを抱えたままハシゴもなしに登る。
「凄ェ・・・!」
「さぁ、ここから先はアルトさんの出番です!
 私からパイロットの席を奪った実力、間近で拝見させていただきますよ!!」
 レイカと共にコクピットに乗り込む。
「分かった!行くぜ、ドラゴンバスター!!」
 ドラゴンバスターが空中に飛び上がる。
「敵は三機!拡散ブラスターで一気に・・・って・・・」
「三対一上等だ!行くぜェ!この拳を喰らいやがれ!!」
 ドラゴンバスターが一機の機体に殴りかかる。
「馬鹿ですかあなたは!」
 思わずレイカが叫ぶ。
 更に、フォーメーションを組んでいたもう一機に、殴りかかった勢いを利用して回し蹴りを叩き込む。
 二体が吹っ飛ばされる。
 指揮官機と思しき残り一体が銃を構える。
「胸部ブラスター!早く!」
「いいや、コイツの推力なら!!」
 ドラゴンバスターが指揮官機に体当たりする。
 吹っ飛ばされた状態から立ち直った二機が、ドラゴンバスターの背後に回りこむ。
「スタァァァブラストッ!!!」
 背後に向けてスターブラストが放たれる。
「なっ、背後への拡散ブラスター・・・そんな芸当が・・・!?」
 レイカが唖然として呟く。
 二機が推進部を貫かれて動きを止める。
「だあああああああっ!!」
 動きが止まった二機を掴む。
 そして、ようやく体勢を整えた指揮官機に、その二機を思い切り叩きつける。
「よし、これで終わりだ!!」
 剣を構えたドラゴンバスターが、三機まとめて横一閃した。
 敵は真っ二つになり、三機まとめて爆砕した。
「いっちょ上がり!これでどうだ?」
「・・・凄い・・・私がマニュアルどおりの戦い方をしていたら、凄く苦戦してたはず・・・。
 おじさまがパイロットの座を預けるわけだわ・・・アルトさん、素晴らしいですよ!」
「へへっ、まぁな。」
 ドラゴンバスターは研究所へと戻っていった。

 

高校は再び暫く閉校になるだろう。
しかし、彼らの戦いは続く。地球を脅かすものがいなくなるときまで・・・。

 

一方、月軌道上巨大人工衛星にて・・・。


「・・・愚かな・・・敵の戦力を過小評価した挙句、多勢に無勢、その果てに敗北し貴重な狂戦機を無駄にする・・・。
 卑劣さが身を滅ぼしたな・・・まぁ、『彼奴』の部下だ、当然と言えば当然か・・・はっはっは!!」

 

「次は私にお任せを。」

 

「彼奴の部下は戦意が高い・・・だが、戦意だけで実力が伴わぬ者が多い・・・貴様はどうだ?」

 

「・・・どう思おうと構いませんよ、閣下。
 私は元帥閣下の命令に従っているだけなのです、あなたの指図は元より受けるつもりはありません。」

 

「良かろう。そこまで言うのならば、敗北して私の場所には帰る所は無いと思え。
 敗北しておめおめと生きながらえたなら、『彼奴』に回収してもらえ。」

 

「もし敗北したら、ですがね。」

 

「・・・・・・。」

 

次回に続く・・・。

 


次回予告
田野沢じゃ。・・・わしが次回予告では不満かの?
何と、次に現れた狂戦機は標的を定めずに町を焼き始めおった。
焦土と化す町、それを救えるのはアルト君とドラゴンバスターを置いて他には無い!!
次回!守護戦機ドラゴンバスター!炎上!アルトの怒り!!
来週(どうじゃろう)も、地球の平和、守って見せようホトトギス(?)!!

 

連続UPです。

こんな調子でストーリーはどんどん進みますよ!

 

守護戦機ドラゴンバスター 第二話 宿命の出会い

 町外れの遺跡にアルトは案内された。
「今、扉を開く。」
「おい、ロボットが入れる扉って・・・!」
 アルトが見ると、遺跡が展開していき、巨大な扉が姿を現す。
「!!!!!」
「そこに進入してくれ。」
「あ、ああ・・・。」
 ドラゴンバスターが遺跡の扉の中に入ると、その床が下降する。
「エレベータ・・・。」
 アルトが唖然として周囲を見回す。
 エレベータが下部にたどり着く。
 そこには、遺跡内部と言うよりも工場といった感のある空間が広がっていた。
 整備ドックのような場所なのだろう。
「田野沢さん、何処に持ってけばいいんスか?」
「一番手前のハンガーに頼む。」
「了解。」
 ドラゴンバスターをそこに置くと、丁度降りられるようになっていた。
 アルトがドラゴンバスターを降りる。
「ようこそ、地球文明外遺跡研究所へ・・・アルト君と言ったね、まずは礼を言おう。」
 アルトの目の前に、先程の田野沢を名乗った老人が立っていた。
「いえ、俺も個人的に奴等に恨みもあったし・・・。」
「そうか・・・とにかく、ありがとう。ついてきてくれ。」
 田野沢が歩き出す。アルトもそれに続く。
 ドラゴンバスターの足元に、客間らしき部屋があった。
 アルトはそこに通された。

 

「さて・・・何処から説明したら良いか・・・と、おいレイカ!茶を持ってまいれ!!」
「わーっかりましたーっ!田野沢おじさまーっ!!」
 向こうから少女の元気の良い声がした。
「と、取り敢えずあのロボットが何者か、教えてくれないですかね?」
 アルトが尋ねる。
「うむ、あのロボットの名はドラゴンバスター。
 この遺跡から発掘された胸部ユニットと設計図を元に、人類の叡智を結集して完成させたスーパーロボットじゃ。」
「この遺跡から発掘された・・・!?」
「左様。」
 田野沢が椅子にあるスイッチを操作する。
 すると、ドラゴンバスターが格納された部屋と反対側の壁が開き、ガラス窓越しに大きな空間が見える。
 ドラゴンバスターの格納された部屋とは打って変わって、
 入り口の遺跡と同じような古めかしい雰囲気であり、何処と無く神秘的な雰囲気が漂っている。
「これが、その遺跡じゃ。この遺跡と丁度共存できるように、わしは研究所とドラゴンバスターの基地を作った。
 分かるかね?この壁画全体が・・・。」
「設計図・・・!!」
 壁画全てが、ドラゴンバスターの設計図なのだった。
「この設計図と、あの中心の祭壇の上におかれていた胸部ユニットを使って、ドラゴンバスターは製造されたのじゃ。
 わしの研究しているのは、地球文明外遺跡・・・地球の文明にあって地球の文明ではない遺跡・・・この遺跡のような遺跡じゃ。
 地球上にいくつか存在しているが、この遺跡ほど大規模なものはない。」
「成る程・・・。」
 アルトがその巨大な『設計図』を興味深そうに眺める。

 

「おじさま!」
 少女の声と、戸をノックする音が聞こえた。
「お茶、持ってきました!」
「うむ、入れ。」
「はーい!」
 戸が豪快に開く。
 入ってきたのは白に近い赤の長い髪をした少女だった。アルトと同じか、一つ下くらいだろうか?
 茶の載ったお盆を片手で支えた状態で戸を開けたのだった、
「お客さんって、その人ですか?」
「うむ。先ほど、ドラゴンバスターで戦っていた青年じゃ。」
「ドラゴンバスターで・・・そうか、君が・・・。」
「アルト君、紹介しよう。天川レイカ(あまがわ 麗霞)・・・わしの義理の娘じゃ。」
「はじめまして、レイカです。よろしく。」
 レイカが頭を下げる。
「はじめましてだ、俺は外崎在徒。アルトって呼んでくれ。」
「はい!」
「レイカ、お前にも関係のあることじゃ。座りなさい。」
「はい、分かりました。」
 田野沢が一口茶をすすり、再び話し始める。
「あの壁画には、ドラゴンバスターの設計図と共に、欠片という種族と一つの世界の戦争が記録されていた。
 ・・・『狂戦機』の記述と共にな。」
「そのキーワードは・・・まさか!!」
 ドラゴンバスターの開発経緯とルヴェイス欠片同盟の侵略が一つの線に繋がる。
「左様、ルヴェイスは『欠片』の同盟じゃ。」
「成る程・・・ドラゴンバスターは奴等と縁のあるロボット・・・。」
「うむ、わしもこれを完成させた頃は半信半疑だったが、完成したドラゴンバスターと、攻めてきた狂戦機を見て確信した。
 ・・・現に、君が戦い、そして狂戦機に勝利した。それが、その力の証だ。」
「確かに。今まで、歯が立つ兵器は無かったらしいっスからね。」
「うむ・・・そこで、じゃ。」
 田野沢が茶を一気に飲み干す。
「・・・君に頼みたい事がある。」
「OKです。」
 アルトがまだ頼みを聞いていないのに頷く。
「・・・まだ何も言っていないが?」
「大方、コイツのパイロットになって欲しい、とかでしょう?」
「・・・何と、大正解じゃ!」
「お、おじさま!それは・・・それに、アルトさんも!」
 レイカが慌てる。
「・・・俺は、十一年前の攻撃で親父とお袋を亡くしてる・・・。」
「!」
「そう・・・じゃったか・・・。」
「・・・目の前で大切な者を奪われる気持ち、俺は良く分かるからな。
 だから、二度とあんな真似はさせない・・・!!」
 そう言ってアルトが笑う
「アルト君、本当に頼んで良いんだな?」
「ああ!何度でも言ってやる!俺は戦う!もし、その剣を俺に授けるというのなら!!」
 アルトが拳を握り締める。
「・・・アルト君。君の勇気が、この星の未来を切り開くじゃろう・・・ありがとう。」
「で・・・あの、頼みが在るんスけど。」
 アルトがためらいがちに話しを続ける。
「何じゃ?」
「先程の戦闘で、俺の自宅が全壊しちまったんです。」
「・・・分かった、こちらに部屋を用意しよう。」
 アルトの申し出の前に、田野沢が答える。
「助かります。」
「では、潰れた君の自宅から持ってこれるものを持ってくるが良い。
 ・・・それまでに部屋を用意しよう。」
「ありがとうっス、田野沢さん!」
 アルトが研究所を出て自宅跡へ走り出した。

 

 アルトが自宅への帰途についている頃、田野沢に、レイカが怒鳴っていた。
「おじさま!何故初対面の人間にあんな事を!しかも、守護戦機のパイロットは・・・!」
「突然、成り行きで乗った。彼はそう言っていた。
 そんな男が、訓練を積んだお主よりもアレを乗りこなしていたのじゃ。
 何か、相性と言うものもあるのかも知れんな・・・。
 気持ちは分かるが、我々の目的は地球を守る事じゃ・・・すまないな、レイカ。」
 田野沢が頭を下げる。
「謝る事ではありません。もし、それがおじさまの決定なのなら、私は、従うまでです。」
「・・・すまない、本当にすまない。学校にも通わずにずっと訓練してきたのにな。」
「良いんですよ・・・全ては、地球のためですから・・・。」
 レイカが、そう言って寂しげに笑った。

 

 一方、自宅に戻ったアルトは、瓦礫の中から見つけた、額縁のガラスにひびが入った写真を手に取っていた。
「・・・へへ・・・こんな俺が地球のために戦う、か。親父、お袋、俺は・・・戦うぜ。
 死ぬかもしれない、たとえそうでも、目の前で大切な者を失うのは我慢できないからな・・・。」
 その写真は、十一年前、両親と共に写っていた写真だった・・・。
「・・・これさえ見つかれば、後は制服と着替えさえ持っていけばそれ以外は特に無いな。」
 アルトは再び研究所のある遺跡へと歩き出した・・・。

 

そして、次の日、研究所の一室に、アルトはいた。
高校は、昨日の事件で休校になったようだ。

 

「どうじゃな?部屋の居心地は。」
 田野沢が尋ねる。
「最高っスよ!お陰さまで今日は久しぶりに良く眠れました!」
「それは良かった・・・。」
「そういえば、レイカちゃんでしたっけ?何か凄くがっかりしてたみたいなんですけど・・・。」
 アルトが心配そうに尋ねる。
「・・・実はな、レイカはドラゴンバスターのパイロットになるためにわしが孤児院から引き取って訓練を施してきたんじゃよ。」
「!!」
「しかし、彼女よりも君のほうがより上手くドラゴンバスターを扱っていた・・・。
 この戦い、敗北する訳には行かぬのでな・・・君に頼んだのじゃ。」
「そりゃ、確かに落ち込むわけだな・・・。」
 アルトが暫く考える。
「・・・今思えば、娘といっても、レイカに親らしいことなんてできなんだな・・・。」
 田野沢が苦笑する。

 

 そんな中、非常用のアラートが鳴り響いた。
「・・・敵か!?」
「どうやら、そのようじゃの・・・!」
「ドラゴンバスターで出ます!!」
 アルトが格納庫へ走り出す。
「うむ、頼んだぞ!それと、遺跡で胸部ユニットと同時に発見された剣を持っていくが良い!」
「ああ、分かった!」
 ドラゴンバスターが飛び立つ。

 

 やはり、狂戦機が現れていた。どうやら、今回は初めからドラゴンバスターが狙いのようだ。
「前回の敵と同じ型だな・・・行くぜ!!」
 ドラゴンバスターが剣を構え、突撃する。
 黒い狂戦機が、それに応じるように日本刀のような剣を構える。
「同じ型だが、武装が違うか・・・面白ェ!行くぜ悪党ッ!!」
 ドラゴンバスターの剣と、敵の剣が切り結ぶ。
「うおおおおおおおお!!いけえええええ!!」
 力で強引に押し切る。
「これでも喰らえ!・・・名称不詳だが、ええい、命名してやる!!ヒートブラスタァァァァ!!!」
 胸部から強烈な熱線が放たれる。敵狂戦機の装甲が赤熱化する。
「これで終わりだ!!一刀、両断!!」
 ドラゴンバスターが突撃し、敵を一刀両断にした。
 敵はそのまま爆砕する。
「よっしゃぁ!勝ったぜェ!!」
 アルトが勝利の雄叫びを上げ、研究所に戻る。
「帰ったぜ!」
 アルトがコクピットから降りる。
「見事な手並みじゃの。」
「見せてもらいました。確かに、私より上手い・・・だから、ドラゴンバスターはアルトさんに預けます。」
 レイカが寂しげに笑う。
「事情は聞いたぜ・・・本当はお前が乗るはずだったんだよな・・・。」
「・・・ええ。」
「なら、お前の分も戦ってやる。俺は、もう二度とあんな悲しい思いをする人間を作りたくない。それだけだ!!」
 そう言ってアルトが笑う。
「アルトさん・・・。」
「うぉっほん!では、これからもよろしく頼むとしよう!」
「ああ!任せてください!」
 こうしてアルトは、ドラゴンバスターに乗ってルヴェイスと戦う事になるのだった・・・。

 

次回に続く・・・。

 


次回予告
レイカです!今回は私が次回予告をします!!
敵の攻撃が中断し、再び高校が再開されました!
そして、アルトさんは高校へ出かけます。
とにかく、アルトさんが高校に出かけたので、私が護衛を・・・
って、何か私が護衛したせいで面倒な事に・・・!
しかも、また狂戦機も出てきて・・・何て事・・・!!
さぁ、どうする?どうなる!?
次回!守護戦機ドラゴンバスター!『登校!アルトの受難!』
来週(どうなんでしょう)も地球の平和、守ってみせます!!

 

第二話です。戦闘が短くて申し訳ない。

この先はもう少し戦闘も激化しますよ。

 

では。

守護戦機ドラゴンバスター第一話 守護戦機 覚醒!!

火の海。

見渡す限りの火の海。

その下には、逃げ惑う人々。

そして、空には数体の巨人・・・。

逃げなければ死ぬ。

けど、逃げ場は何処だ?

一体、何処に逃げれば良いんだ?

巨人から放たれた炎が、俺のほうに向かって飛んでくる。

そうか・・・俺は、死ぬのか・・・。


 一人の青年が、自室のベッドを飛び起きる。
「・・・夢か・・・。」
 青年が額の汗を拭う。
「・・・あれから、十一年、か・・・あの時俺を庇ってくれたお袋は死に、親父は遺体すら発見されてない・・・。」
 青年がため息をつく。
「今もって、人類は現実逃避を続けている・・・戦う事も状況を解決しようとする事もせずに、
 ただ、日常を歩み続けるだけ・・・俺も、そうだ・・・どうしようもない、そう、力が無い・・・けど、俺は・・・。」


こことは違う、何処かの宇宙・・・
その宇宙にも、この青い星、地球は存在していた。

しかし、その地球に、かつてない危機が訪れていた・・・。

十一年前、謎の巨大人工衛星が月軌道上に突如として出現した・・・。

そして、その巨大人工衛星を送り込んだ組織の名は、ルヴェイス欠片同盟・・・。
『狂戦機』と呼ばれる戦闘ロボを有する彼らは、一方的に地球全体に宣戦を布告し、戦力を地球に送り込んだ。

「地球に住む全ての人間に告ぐ!我らはルヴェイス欠片同盟!!
 唐突ながら、この星は我らが頂く!我等におとなしく従えばそれで良し、従わぬ者は皆殺しだ!!」

地球の側も、突然、しかも世界を征服すると言うその宣言を鵜呑みにするわけが無かった。

・・・しかし、地球の戦力では、太刀打ちできるべくも無く、地球の要所要所は火の海と化し、壊滅した。

拠り所であった政府を奪われた人々は、次の攻撃に怯えながら、それでいて現実から逃避するかのように、日常へと戻り始めた。
実際、現実を逃避するその行いによって、秩序は破壊されずに残った。

しかし、月軌道上には今も、その巨大な衛星が不気味な沈黙を保ちながら鎮座している・・・。

人類が何も出来ないまま十一年の月日が流れた。


そして、今、一つの世界の運命の歯車は轟音を立てて動き出す・・・。


D2-DiverProject
守護戦機ドラゴンバスター

今、運命の神剣が解き放たれる・・・。


 高校の校門から、凄まじいスピードで自転車が離脱していった。
「よし、今日も学校終わった!帰るか!」
 自転車に乗っているのは一人の青年。
「・・・親父、お袋、俺、頑張ってあんた達の分まで生きるからな・・・見守っててくれよ。」
 青年はそう呟き、自宅への道へと入る。
 自宅の前に自転車を置く。
「・・・ん?」
 日光が遮られているのに気付き、ふと空を見上げる。
 降り注ぐ日光を遮って巨大なコンテナを牽引するいくつもの輸送ヘリが飛んでいった。
「でっけえ・・・何が入ってるんだろうな。」

そして、その数秒後・・・。

 いくつもの光条が降り注ぎ、輸送ヘリが爆発四散する。
「な、何だ!?」
 光条の元にいたのは、一機の黒い『狂戦機』だった。
 黒い、騎士の甲冑とロボット性が同化したようなシルエット。
 十一年前にも見たその姿、青年は決して忘れはしなかった。
「・・・奴等が・・・帰ってきたのか・・・って」
 青年がその姿を睨むが、次の瞬間、青年はそれどころではなくなった。
 上から容赦なく落ちてくる輸送ヘリの破片・・・。
 そして、更に引き続き、巨大なコンテナが落下してきたのだ。
「う、わわわわわわわわわわ!!」
 ヘリの破片を何とか避けるために、青年は咄嗟にコンテナの後ろに隠れた。
 上を見上げる。ざっと、四十メートルといったところか。
 しかも、あの落下でまるで損傷していない。
 近くに扉がある。
「・・・開くか?」
 扉のあけようとする。駄目で元々、ロックが掛かっていて当然だった。
「・・・開く・・・のか!?」
 何と、扉にはロックは掛かっていなかった。いや、落下の衝撃でロックが解けたのかもしれない。
 青年は中に入る。
「こ、これは・・・!?」
 青年は、上を見上げる。かすかな光に、コンテナいっぱいの人型のシルエットが浮かんでいる。
「狂戦機・・・いや、ロボット、なのか・・・?」
 確かに、その巨体はロボットのそれだった。
 胸部中央が開いていた。コクピットだろう。
「・・・駄目で、元々!親父やお袋の分まで生きるのに、親父やお袋みたいな連中を増やしたくはない!!」
 コンテナ内部のはしごで、コクピットまでよじ登り、中に入る。
「操作方法は・・・。」
 青年がコクピット内を見回す。
「・・・これは・・・!」
 コクピットはいたってシンプルだった。
「・・・って、分かるかボケ!!」
 ・・・が、シンプルすぎて分からない。
 レバーが二本にペダルも二本。こんなもので複雑な動作をする方法など、分かるわけがない。
 外から、爆発音が聞こえる。どうやら、このコンテナが、十一年沈黙を保っていた奴等の今回の標的らしい。
「・・・俺は、親父やお袋の分まで生きる!こんな所で死ぬわけには・・・いかねえ!!」
 その叫びに答えるかのごとく、コクピットのハッチが閉まる。
「な!?」
 そして、青年の頭を何かがよぎる。
 それは、どうやらこのロボットの操縦方法のようだった。
「・・・動け!!」
 レバーを強く握り、気合を込める。すると、ロボットの腕が動いた。
 どうやら、ペダルとレバーは補助的なもので、脳波で操縦するものらしい・・・。
「・・・力がどうかは分からないし、勝てるかも分からない。
 だが、ここで何もしないでじっとしていられる程、俺は優柔不断じゃねえ!!」
 青年の叫びに答え、ロボットはコンテナにその拳を叩き込む。
 コンテナはその一撃でひしゃげ、バラバラになった。
 白い巨体に日の光が反射して輝く。
 黄金の角の下に煌く緑の眼光、そして白い装甲、青の翼。神々しさと力強さの化身にも思える。
「機体の名前・・・知らん、が・・・行くぜ、正義のスーパーロボット!!」
 背中のブースターに火が灯り、飛んでいた狂戦機に突っ込む。
「俺の親父とお袋を殺した、侵略者どもめ!!一発、ぶん殴ってやらないと・・・気がすまなかったんだよ!!」
 敵の狂戦機に見事なアッパーが決まる。狂戦機は吹き飛び、海に落ちる。
「まだまだ行くぜ!!これは、今までお前らに殺された人間達の分だ!!」
 海に落下した狂戦機に再び殴りかかろうとする。
 狂戦機は腕に持っていたガトリングガンを乱射する。
「うおっとォ!?飛び道具か!こっちにも何か武装は・・・。」
 再び脳内に操作方法がよぎる。
「へぇ・・・そんな武装が・・・面白いじゃないか!!」
 ロボットの背中上部についていた翼の間から青白い光が放たれ、ロボットの前に停滞する。
「・・・名前、分からないが・・・ええい、つけちまえ!!必殺!スタァァァッブラストォォォッ!!」
 停滞していた光が、幾重にも分かれてありとあらゆる方向から敵の狂戦機を貫く。
 ロボットがその瞬間を突いて突進する。
「これで、終わりだァァァァァ!!!」
 ロボットが渾身のパンチを狂戦機に叩き込む。狂戦機は、そのまま爆散した。
「・・・やった・・・のか・・・?まさか、勝てた・・・そうか、勝てたのか!!
 そうかそうか!やった!やったぜ!!親父、お袋!!俺、やったぜ!!」
 青年が勝利の雄叫びを上げる。
「・・・しかし・・・。」
 青年が下を見下ろす。
 ・・・自宅がものの見事に潰れている。
「・・・やっちまったか・・・。」
 青年の笑顔が苦笑に変わる。

 その直後、目の前のモニターに反応があった。
「・・・通信、って奴か?」
 青年が通信の主をモニターに出す。
 白衣を着た白髪の老人だった。
「・・・お主が、その機体を操縦したのか?」
 老人が尋ねる。
「ああ。俺の眼の前に降ってきたのでな、咄嗟に乗り込んじまったんだが・・・。」
「そうか・・・迷惑をかけてしまって申し訳ない。
 おっと、自己紹介が遅れたな。わしは地球文明外遺跡研究所所長、田野沢稔明(たのさわ としあき)という。
 まぁ、今お主が乗っておるロボットの所有者、と言った所かの・・・お主の名を聞いて良いか?」
「俺、っスか?俺は在徒(あると)!外崎アルトって言います。」
 青年は自分の名を名乗った。
「アルト君というのか。」
「なぁ、聞きたいんですが・・・逮捕とかされないっスね?」
 アルトが心配そうに尋ねる。
「むしろその逆、表彰ものじゃな・・・。
 取り敢えず、今からわしが指定する場所にそいつを持ってきてはくれぬか?
 巻き込まれたのも何かの縁じゃ、事情を説明してやろう。」
「分かりました。まぁ、いきなり乗り込んで敵と戦って、いきなり倒して、
 俺だって今どういう立場にいるのか、全く分からないんですよ。」
「そうじゃろうな。なら早く来てくれ。茶でも出しながら説明してやろう。
 そのロボット・・・守護戦機ドラゴンバスターの、な・・・。」
 アルトは、ドラゴンバスターと呼ばれたそのロボットを指定された場所まで移動させていった・・・。

ドラゴンバスター・・・このロボットは一体何なのか!
そして、このロボットで人類はルヴェイスを打倒できるのか!!

次回に続く・・・。


次回予告
俺はアルトだ!次回予告するぜ!良く聞いてくれよ?
俺は、地球文明外遺跡研究所って場所に案内された!
そこで、このロボット・・・ドラゴンバスターって言ったな。
こいつの事を教えてもらう。そして、こいつに乗って戦って欲しいと頼まれてしまった!
どうするかって?そりゃ戦うに決まってるだろ?
次回、守護戦機ドラゴンバスター!『宿命の出会い』
それじゃ、来週(どうだろう)も、地球の平和は、俺が守ってやるぜ!!

 

 

 

・・・と、いう訳で第一話です。

ここまで読んで頂いてありがとうございます。

これは以前、サークルにアップしていた作品です。

文体が特殊(異常ともいう)なのは、仕様です。

 

裏話と一緒にこれからも公開を続ける予定ですので、よろしくお願いします。

 

プロフィール

白翼冥竜

Author:白翼冥竜
辺境ロボットサークルのリーダーにして、
勇者ロボットをこよなく愛する男。

「地平の旅人」第一期、完結。
気になる方は、ピクシブ、もしくはエブリスタで検索を。

ネタやキャラについて語りたくてしょうがないが、本編を書き進めなければ語れぬこのしんどさたるや。
地道に農作業をしつつ、現在「地平の旅人ZWEI」をピクシブにて連載中。

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